やっぱり杉様

 杉良太郎様主演の「新五捕物帳」にもハマっていた。30年位前の時代劇の再放送である。本放送も見た憶えがあり、主題歌が特に印象に残っている。オープニングの「江戸の黒豹」が特に有名だが、私は逆にエンディングの「明日の詩」の方が印象深い。気にはなっていた作品ではあったが、ついにテレビせとうち(テレビ東京系)で再放送が始まった。(ちなみに本放送は日本テレビ。)と、思ったら30話くらいで終わってしまった。本当は200話近くあるのに。でも、ある意味、楽になった。月曜から木曜まで1本づつ放送されては、見るのも追いつかず、HDDレコーダーに溜まって行くばかりの状態であったからだ。
 しかし、どうしても見たい話があった。ビデオやDVDは出てないので、CSにでも入らなければ機会はもうないだろう。
 それは、杉様演じる目明しの新五がどういうわけか隠れ切支丹の一団の仲間になり、一団が摘発された時、仲間意識から新五も踏み絵を拒絶するのだが、彼を案じた同心たちに羽交い絞めにされて、無理矢理踏み絵を踏まされるという話だ。新五は切支丹として処刑される一団との別れを悲しみ、踏み絵を踏んだことを悔いる(ただし、その仲間との友愛はあっても、新五自身が切支丹になった訳ではない)のだが、翌週には元気に目明しの仕事に復帰している。
 これは幼いころ(多分小学低学年)に見た記憶であるが、鮮烈に残っている。もしかしたらストーリーは違っているかもしれない。
 「新五捕物帳」については今度じっくり書こうと思うが、怒りの交じった悲しみの流し目が、杉様以外の者には絶対にできない絶妙な表情なのだ。