土佐にとっての三恩人

上記の武政英策氏と紀貫之公と司馬遼太郎氏である。
紀貫之公は「土佐日記」の作者である。日本文学史上最初とされる仮名による日記は土佐の名を冠するのであるが、紀貫之公自身も、国司としての任期が終わり、都に帰る際に、数日間に渡る送別の宴が催されたことから、地元民にも人望が厚かったものと思われる。(今でいうところの官官接待のようなものかもしれないが。)「土佐の国 忘じ難く去り難し」と記している。
司馬遼太郎氏は「竜馬がゆく」で坂本龍馬をさらにメジャーにしてくれた。「竜馬がゆく」は歴史小説としても青春小説としても秀逸であるが、私はずっと龍馬は「龍馬」と旧字で書くべきであり、「竜馬」なのは引っかかるなと思っていたのだが、氏は「歴史上の人物である龍馬と自らの小説の主人公を分ける」という意味であえて「竜馬」としたらしいと最近知った。すばらしい。