日本ロック界屈指の強面

フェスタ・デ・ラマ2009

 今日から9月。今日は「ひとり夏フェス」を催すつもりであった。夏フェスに行けなかった哀しみを込めて、家にてひとりライヴDVDを見まくり、モッシュやダイヴまでをもしてやろうというイヴェントである。
 でもやっぱり快適なリヴィング・ルームでDVDを見てもフェス的な気分にはなれない。ソファーに座って足を組み、くつろいで見る、観賞してしまう、という有様だった。
 ザ・バースディの『スター・ブロウズ』初回特典のDVD1枚見ただけでおなか一杯になったので、出かけることにした。
 
 フジロックとかライジングサンとか大規模なのは行ったことはないけれど、ソウル・フラワー・ユニオン目当てで行った去年の尾道「フェスタ・デ・ラマ」一昨年の鳥取「大山モンド」は面白かった。お目当てででないアーティストや親しみのないジャンルの音楽が楽しかったりしたら、新しい発見で幸せだ。エレクトロニカ系はほとんど知らないのだが、去年のデックス・ピストルズは面白かったし、一昨年の大山はメインのステージに興味がなければ、DJブース前で聴きなれない音楽に新鮮な気持ちで軽く踊ったりした。あの感じは気持ち良かった。
 いつかは、もっと沢山アーティストが出演して、ステージがいくつもあるようなフェスに行ける日が来るのだろうか、来年そうなってたらいいなと思いながら、暦の上では秋になったといっても猛暑のまだ続く街を自転車で走った。
 
 所用を済ませ、家に帰り、PCを立ち上げてメールを受信したら、バースディのニュースレターが届いていて、悪い予感で開いたら、「イマイアキノブ脱退」の知らせだった。これからバースディはトリオで活動していくらしい。
 イマイは特別好きなスタイルのギタリストではなかったが、バースディをバースディたらしめているのはイマイの多彩なリードギターであり、チバのリズムギターとの相性も良かった。キュウちゃんとテルイも含めて、バンドマジックとしか言いようがない。
 今朝DVDを見ながら、予感は全くしてなかったけど、バースディにメンバーチェンジがあったら嫌だな、と思ったところだった。
 トリオであった第1期ロッソも好きだし、チバのギタリストとしての幅もその頃以上に広がっているとは思うが、トリオのバースディは想像できない。この例えが正しいかどうか分からないが、大村達身が抜けてもくるりくるりであったけど、バースディはまったく違う形になるだろう。それはそれで、新しいバンドマジックも楽しみではあるけれど、今までのバースディが大好きであったから、悲しいニュースであった。何より、日本ロック界有数の、あの強面が見られなくなるのは寂しい。