広島でユニオン観てきました。ややネタバレ注意。

おっぱいは微乳がいい

 先週、安土と彦根関ヶ原に行って、神戸でグルーヴァーズとコレクターズの対バンを観てきたこともまだ書いていないのだが、先日、ユニオンの新譜発表ツアーの広島に行ってきた。ユニオンとしては『ウィンズ・フェアグラウンド』以来、9年ぶりの広島らしい。私としては桃梨を観て以来の2年ぶり。
 ほんとうは早く広島入りして原爆資料館広島城を見たかった。原爆資料館は中学校の修学旅行で見て、学生時代にも2度見たと思う。広島城は遠くからしか見たことがない。その天守は昭和の再建なのであるが、本来の天守は原爆により失われたことを、知らない人も多いと思う。
 ファックな諸事情により午前中は仕事であったから、倉敷を発つ時間も遅く、どうせ観光する時間がないのなら開演に間に合いさえすればいいのだからと交通費を浮かすために普通列車に乗った。そして疲れた。
 広島駅に降り立つのは多分2度目。学生の時は松山から海路だったし、一昨年は車で来た。記憶は薄れていて、街の規模としては岡山と同じくらいだというイメージがあったが、全然そんなことはなくて、大都会でビックリした。
 3両編成(!)の路面電車を八丁堀で降り、中村主水を連想し、赤い彗星クラブクワトロバジーナ大尉のあるパルコの近くの喫茶店でオムライスを食す。そんなうちにいい時間になったので会場へ。7割程度の集客みたい、分からんけど。広島クアトロのキャパは800らしい。心斎橋が650。(ウィキペディアによる。)広島の方が大きいんだ。
 大山にもいたウワサの反戦くんは見かけたが、知った人は皆無。やはり関西から広島まで出張る人はいないのだろう。
 物販で新譜のCDを買った。会場及び通販限定のDVD付き紙ジャケ仕様だ。終演後、サイン会があるのだが、そんな時間はないだろう。関西から岡山方面と違い、新幹線の本数が限られるのだ。10時半前のこだまを逃せば明日まで帰れない。
 今回のTシャツはとっても格好いい。ドクロ系。欲しかったけど、もし帰れない場合の宿泊代を持っておかねばならないので諦める。いや、諦めない。後日、通販で買う。ネットが普及して、いい時代になった。
 疲れていたので後ろの方で観ることにした。子供連れが多い。角の隅っこは託児所状態。
 1曲目予想はいつも考えることだが、今回は意外であった。いや、意外ではないのかもしれない。ただ、ものすごく当り前なのか、ひねりまくるか、どちらかと思っていたが、普通に定番な選曲だった。真っ先に考える曲ではあるが、それはなかろうと考え過ぎだった。まあ妥当なチョイスであると思う。
 その他、選曲に関しては、新譜と近年の定番曲が中心で、レアな曲はなかったが、曲順は工夫していた。いつも終盤に持ってくる曲を真ん中あたりで演ったり。
 ミホちゃんは相変わらずキュートで、「べっぴんさんの笑顔があってオイラは踊る」てな感じ。
 ユニオンを観慣れている人はあまりいないようで、お約束化している囃子や合の手を皆、知らなかった。後ろの方で私はひとりでやっていた。「お約束」ってロックンロールじゃないとも思うが。まあそれはいい。
 客の反応も良く、中川もご機嫌で、大阪と違って毒舌を吐いた後は自分でフォローを入れたりして、いい人だった。TPOに合ったサービス精神ってものだと思った。それだけ大阪は地元としてリラックスしているということでもある。いつもの大阪のノリの方がいいとも思たったが。
 具体的な内容については、ネタバレは良心が咎めるので、触れない。
 いつも言っていることだが、ソウルフラワーは私にとってこれから先の生涯もずっと特別なバンドであり続ける。今回も存分に楽しんだ。
 そして、ツアー初日ということもあってか、長かった。帰りの新幹線にやばかった。
 で、明日は大阪の日。行こうと思えば行けないことはない。正確には、行きたいとは思うけれど、もう金がない。
 その日以来、会場で買った『カンテ・ディアスポラ』はヴェリー・ヘヴィ・ローテーションになっている。初聴の印象は、弱いように感じた。『ワタツミ〜』にしろ『エレクトロ〜』や『スクリューボール〜』にしろ、もっとガツンと来るものがあった。既出シングル曲や『月光ファンファーレ』『道草節』のようにライヴで聴き馴染みのある曲以外は、しっくり来なかった。シンプル過ぎるように思えた。しかし、繰り返し聴きたくなった。2回3回と聴くうちに猛烈に気持ちがよくなった。聴いていない時でも心の中で鳴り出したり、禁断症状が出る。『ロロサエ・モナムール』も出会った時の反応は同じだった。いい音楽とは、自然と盤に手が伸びる、麻薬的に聴きたくなるものならば、今作や前作は私にとってそういう種類の音楽だ。それに、シンプルではあるが「レイドバック」といった趣きではない。その実しっかりと意欲的である。今年の名盤に入るのは間違いない。今までファンを続けてきてよかったと、今回も思えた。
 付け加えるなら、今作はリクオが全面的に参加していて、曲によってはピアノだったりアコーディオンだったりする。クレジットを見ずにピアノが奥野かリクオかを当ててみるのも一興だろう。