ライダーからトレッキーへ

 平成の仮面ライダーは、旧来のヒーロー然としていない奇妙な性格設定が多く(しかし隠されてはいても本質はやはり何かを護るために戦う。)野心的な作風である。野心的、前衛的過ぎて作品としては破綻してしまうことが多い(というか破綻しなかった例はない)が、それ故面白く、好きだ。
 でもやはりライダーと言えば、昭和もの、破綻するどうこうのレヴェルではなく端から滅茶苦茶、デタラメな感じが、何だか分からぬパワーを突きつけられて、どうしようもなく魅力的なのだ。だから、ライダーはやはり昭和以外は切り離して考えてしまうし、切り離して論ずるべきだ。
 ところで、私のライダー・シンドロームは沈静化の方向へ向かいつつある。無論、まったく離れる訳ではなく、いつも心の中には居る。
 それに替わって「スタートレック」が、私を捉えて放さなくなった。