土佐の酒がない

 幕末関係以外に、前から京都に行ったら、したいことがあった。長宗我部盛親公の墓参である。大坂夏の陣で敗れ「処刑」された盛親公は京都の蓮光寺に葬られている。
 先祖が家臣(戦国時代の土佐は国民皆兵状態であったので土着の人は皆、家臣の子孫と思っても間違いではない)だったとか忠誠心とかではない。盛親の不屈の生き様は、今も土佐人にとって夢と勇気を与えてくれ続けている。また、歴史を知ることを面白く刺激的にしてくれている。そのお礼のつもりだ。
 ところで、高知県立歴史民俗資料館では10月より「長宗我部盛親 ―土佐武士の名誉と意地―」という企画展がある。「土佐武士の名誉と意地」とはこれだけで目頭が熱くなる言葉だ。ナショナリズム全開。
 もちろん霊山の龍馬と慎太郎の墓にも行く。御供えにはやはり郷土の酒と思って探してみたが、岡山では土佐鶴ですらなかなか見つからない。もう日数も少ない。
 しかし、霊山には龍馬と慎太郎だけでなく、沢山の土佐藩士の墓がある。すべてを巡ることはできず、あいすみません