これは望郷か

 「きんこん土佐日記」の単行本1巻を通信販売にて高知から取り寄せた。高知新聞の夕刊で連載されている4コママンガだ。じいさんばあさんと孫を中心に描かれるほのぼのとした雰囲気のマンガだ。これが、全編純粋な土佐弁で繰り広げられる。作者ももちろん高知に在住している。
 私がまだ高知にいたころの2年前の4月から連載が始まり、倉敷に引っ越す時、読めなくなることが残念だった。やっと単行本にできるだけの分量がたまったようだ。
 もう何度も読み返した。まだ連載は続いている。2巻以降も待望。
 この本を企画・編集した「ART NPO TACO」は「高知遺産」という本も出している。こちらは、町の風景の中の高知らしいもの、そして消えてゆくものの風景の記録。この本に出ているほとんどのものは、私には見慣れたものだった。
 今、故郷を離れている間、それらは消えつつあると思うと、やるせなさを感じたりもする。
 そんな訳で、高知の文化もまだまだ面白いものが出てくる。

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