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とりわけ、海と山と川に、すぐに行けなくなったのは哀しい。
中国山地では大山や蒜山などが有名ではあるが、四国山地石鎚山系や剣山系に匹敵する山はないと思う。実際行ったわけではないし、山の良し悪しは標高によって決まるものではないことは承知しているが、山の本やネットで調べたり話に聞いたりによると、あまりそそられない。山頂が森林限界を超える山が少ないのだ。登り登って、木々が生えない高度に到達し、360度の展望が開け、周囲の山々の稜線が連なっている様や、かなり近づいた感じのする空や、低い山々が箱庭のようにウネウネと続いていく景色など、それらが私にとって最も山登りの魅力を感じさせるところであるからだ。
太平洋は、島影も見えず、右から左の視界いっぱいの水平線と荒れた波しぶきだ。それこそが海だ。
それに、石鎚山系の分水嶺を南に発した面河川がやがて仁淀川(「ナイルの一滴」のジャケにて矢野絢子が浮かんだ川である)になり太平洋へと注ぐのだ。「四国三郎」と呼ばれる吉野川は、これも石鎚山系に源を発し、四国山地を横に縫うように四国の真ん中を流れ、やがて剣山系からの河川と合流して瀬戸内海に注ぐ。中流域はまさに激流でラフティングの名所だ。
里の風景も、高知市の中心からでも山々を背景にしている。北に400m級の山を僅か数kmの距離に眺められる。その山々の間から、1000m級の山々が見える。隠れて見えないけれど、四国山地の最高部へと段々と山々は高度を上げて連なっている。南を向けば、300m級の山々で、その向こうはすぐに太平洋だ。(山地ばかりで、平地の居住可能地域が少ないので、田舎の癖に家賃が高いのだが。)
もうひとつ、心残りは矢野絢子のライヴを地元にて観ることができなかったことである。