ブルースが聴きたい夏の終わり

小さいグルミットvs紙ジャケ

2003年が米連邦議会(だったかな?)によって「ブルース生誕100年」と定められたり、マーティンスコセッシ製作総指揮の「ザ・ブルース・ムーヴィー・プロジェクト」が今年日本でも公開されたり(高知では多分上映はないだろう)と、ブルース関連でなにかと盛り上がっている昨今、タワレコにて「ブルースキャンペーン」なるものを開催中だ。
そういう販促に乗せられた訳では断じてないのだが、ライトニンホプキンスがとても聴きたくなったので、仕事前にイオン高知店内にあるタワレコへ走った。
ライトニンホプキンスは、以前コーヒーハウスでのライヴ録音でブラウニーマギーとソニーテリーとのカップリングのLP(どういう経緯で出たものかは分からない。公式盤であるとは思うが、レーベルなどには全然詳しくないので)でちょこっと聴いていただけで、アルバム1枚ものを買うのは初めてだった。
やはりブルースやフォークというものはアナログ盤で聴くべきだと思う。しかしながら、アナログを探すのは骨が折れるし(高知にもアナログ中心の店はあるしライトニンならさほど苦労せずに探せるとは思うけれど。)CDの方が収録曲が多く、タワレコならブルースキャンペーンのプレゼントの応募券がもらえる(結局販促に踊らされてるやん)のでCDを買った。
ライトニンのアクの強く(アクのないブルースなんてあったとしても聴きたくはないけど。)ゴリゴリしたギターとヴォーカルがワイルドで官能的で格好いい。テキサスの荒くれジイさんって感じで。(しかしテキサスというと猿顔で傲慢で欺瞞と金とコネにまみれたあの男を思い出してしまって、いい迷惑)
今日購入した「MOJO HAND」は輸入盤なので詳しいことは分からないが、手元の別の資料に依ると、60年代のブルースリヴァイバル期のライトニンは生ギターを弾くことが多かったようだが、エレキギターを弾くこともあったらしい。通の間ではエレクトリックなライトニンの方が評価が高いらしい。詳しくはまた後日じっくり調べてみよう。
私は、マディウォーターズやハウリンウルフなどのチェスレーベル勢に代表されるエレクトリックブルースももちろん大好きだけど、どちらかといえば、ライトニンやブラウニーマギーとソニーテリーといった生ギターのカントリーブルースの方が好きだ。あまり幅広く聴いた訳ではないし、詳しくはないのだけれど。
ちなみに、ディランの弾き語り期のアルバムでは、そういった部分の影響が最も出ている1stが一番好きだ。自作曲は2曲しかなく、ソングライターとしての才能が開花するのは2ndからだけれど、1stは、黒いのも白いのも同列に並び、歌唱法もギタープレイも最も多彩であると思う。ディランは、やはりアメリ音楽史に出るべくして出た逸材であることを痛感させられるし、現在の最新作「ラヴアンドセフト」や最近のライヴに到るまで、ずっと太い一本の筋が通っていると思える。
まあ、バックバンドは居らず弾き語りスタイルでありながら、もうすでに「フォークロック」が確立している4thも好きだけれど。もちろんプロテストシンガーな2ndと3rdも好きだけど。つまりどれも好き。
ところで、この「MOJO HAND」は紙ジャケ仕様なのだけれど…。紙ジャケって愉快でいいんだけど、中のCDが反ってしまいそうな気がして、気が気でない。取り出しも面倒だし困ってしまう。でも、紙ジャケとプラケース、同じタイトルで両方あれば、迷わず紙ジャケを買うのだが。ああディランの紙ジャケリマスター盤が欲しい。
さて、今夜も養命酒を飲んで寝よう。