心配事はひつじのショーン

kannou2007-04-12

 「ひつじのショーン」の放送が始まった。イギリスのアードマン制作の「ウォレスとグルミット」に登場するキャラクターの羊のショーンを主人公にしたクレイアニメ風CGアニメである。ただし本作にはショーンを除いて「ウォレスとグルミット」のキャラクターは現在のところ登場していない。
 本家「ウォレスとグルミット」がごく一部を除いてほぼ全編クレイアニメなのに対して、CGアニメであるので、費用面も手間もかなり軽減されているから週1での制作ができるのであろう。それはいい。それぞれ別ものなのだから、クレイアニメでなくてもいい。心配事は別のところにある。
 ショーンたちのいる牧場の牧羊犬が、グルミットにそっくりなのだ。アードマンのキャラクターのデザインは共通項(くっついた目玉や丸い鼻など)が多く、犬同士であれば必然的に似てくるのは避けられなく、その点は批判の対象にはならない。それにその牧羊犬にはグルミットにはない口や歯があるから、多少似ているとは言っても、区別がつかないということは、まずないだろう。それに、クレーバーなグルミットに比べ、その牧羊犬はとてもヌケている。
 ただし、よく知らない人がグルミットと混同する可能性は、やはり否定できない。心配事は、それである。
 それに「ひつじのショーン」がヒットすると、逆にグルミットよりメジャーになってしまう可能性もある。グルミットが「ショーンに出た犬」であるという風に。
 よく誤解されているが、スヌーピーは「スヌーピー」という漫画の主人公ではなくて、「ピーナッツ」の主人公チャーリー・ブラウンの飼い犬である。ちなみにウィリー・ブラウンは、ロバート・ジョンソンの友達である。サン・ハウスやチャーリー・パットンらと伝説のセッション音源を残した。
 そんな訳で、「ひつじのショーン」は楽しみつつ、グルミットのことは、けして忘れない。でも、昨年の映画は、アカデミー賞はもらったが興行ではコケた。スタジオも燃えた。焼け落ちた。でも、がんばれ。
http://www3.nhk.or.jp/anime/shaun/