厳島 神の島

 尾道からまた高速に乗り、広島市を通り過ぎ、宮島へ。1時間半近くかかった。同じ県内でも遠い。
 宮島は「厳島神社」があるから「宮島」と呼ばれていて、正しい島名は「厳島」なのだろう、多分。でも、国交省の登録上の名前は「宮島」のようだ、どうでもいいけど。
 平清盛が建築させた(創建は推古朝の時代)世界遺産の社殿の厳島神社もあるし、「日本三大奇襲作戦」のひとつである毛利元就陶晴賢による「厳島の合戦」でも有名だ。

 本土からフェリーでわずか10分くらい。船上から厳島神社の鳥居が見える。港に降り立ったら、鹿がいっぱいいた。プチ奈良って感じ。鹿密度でいえば、奈良より高いかも。この島の鹿は神の使いだそうだ。今の季節は生え変わりで、毛並みはきれいではない。でもかわいい。
 残念ながら時間がなく、ロープウェイには乗れなかった。島で一番高い弥山(530m)の山頂近くまで行けて、その付近には野生の猿が生息している。この島の森は「神の島」として伐採が禁じられていたため、原生林が残っている。
 高いところに登るのはあきらめて、厳島神社とその周辺を堪能した。土産物屋を回るのも楽しい。
 行った時は丁度引き潮で、鳥居まで歩いて行けた。朝から来ていれば、満潮と干潮両方の風景が楽しめたし、山上にも登れた。宮島だけで、丸一日以上観光できるくらいみるところはある。
 厳島神社から少し山の方向に上ったところの、「千畳閣」という建物は、多分100平米四方はありそうな大伽藍であるが、 豊臣秀吉安国寺恵瓊を奉行として建てさせたものである。歴史ぃ〜。
 要害山(宮尾城跡)に登った。50mくらいの丘であるが、ここに毛利方の砦があった。戦場はここだけではなかったが、そこから眺める海に、水軍の船団を思い描いてみた。歴史ぃ〜。

 焼き牡蠣を立ち食いした。数時間後、下痢をした。少年ナイフの「ブルー・オイスター・カルト」(カヴァーかもしれないが)を思い出した。でも、あたってはなかったようだ。すぐ止まった。焦った。
 もっといたいという思いを抑えて、またフェリーに乗った。今度は国道を通って呉まで戻り、その地に泊った。次の朝には「大和ミュージアム」に行く予定である。
(つづく)