図書館で本を借りたことがきっかけで思い出し怒り

 健康診断の結果の落胆を引きずりつつ、仕事帰りに図書館に寄った。読みたかった種類の本を発見。行ってみるもんだ。


新選組隊士伝」 学研歴史群像シリーズ
講談社 日本の歴史00 「日本」とは何か』網野善彦


 私の愛読シリーズである学研の歴史群像ムック。おもしろおかしい切り口で歴史を楽しむという点では満足であるのだが、こういうのばっか読んでちゃいけないという意識があって、アカデミックな方面も気になっていた。一般向けに書かれた本で、学術専門書ではないが、多くのことに気づかされた。四方を海に囲まれたこの列島は、「隔絶」されているのではなく、むしろ海の道で「開かれている」というのは、言われてみればその通りなのだが、前者であるかのように錯覚しやすい。ところで、中川の書いた「潮の路」という曲は、そういう認識を踏まえてのことだろうか。多分関係はないか。でも気持ち的には多分関連がある。中川が好きそうな歴史家だし。
 網野先生の主張に対しては多少異論もあるが、書く時間もないし、能力もない。
 ただただ、18歳の時に歴史学を選択しなかったことが悔やまれる。もっとも、その当時は「科目としての日本史」は嫌いであった。今でもそうだが固有名詞や何年かを覚えるのは苦手であったし、古文は得意であったが、原文で古文書など読めるようになる自信はなかった。(古文は今ではすっかり忘れてしまったが。)
 それにしても、高校の日本史担当の教師は面白くなかった。授業の最初に問題を配って、教科書から答えを探させ、最後に答え合わせをして終わり。知的刺激もないしおもしろおかしくもない。その方式が定期テストの平均点が良くなるそうだ。まあそんな過去のことをいっても詮ないし、進路選択したのは自分であったのだから。