大河ドラマ

今年の「義経」は、面白くなくはないけど、自分の中で盛り上がりもしない。渡哲也や高橋秀樹が出ている時は画面が締まるんだけど、肝心の義経が出るとテンションが下がるのはタッキーが大根なせいか…。
過去の大河ドラマで一番面白かったのは「葵−徳川三代−」だったと思う。キャストもすごかった。江守徹石田三成がひどく律儀な正義漢に描かれていたことや津川雅彦の家康がひどく短気なのも、それまでなかったイメージを持たせつつ、説得力があった。ナレーターが若年時代の徳川光圀中村梅雀)なのも趣向を凝らしていた。光圀が歴史を語るうち、どうにも三成に「義」があり、同情的な論調になってしまうのは、水戸学の展開から見て、実際そうだったのかもしれない。光圀が「敵である三成に傾いた史論など…」と、自らの研究成果を燃やしてしまうシーンがオチにあったと思うのだが、洒落が効いている。(作品中の光圀の部分は創作であるが)
史実を細かいところまで描いていて「歴史もの」として非常に密度が高い作品であったが、視聴率的には、大河ドラマとしては、散々だったようだ。でも歴史が好きな人の間では、とても評価が高い。こういう作品を望んでいるのだが。
脚本は「独眼竜政宗」のジェームス三木であった。流石だ。次作「功名が辻」の脚本は大石静という人で、この人のことはよく知らないのだけど、もしか「戦国時代のホームドラマ」のようにならないか不安。仲間由紀恵は好きだからいいんだけど。
「葵−徳川三代−」は総集編のビデオが出ているので、こんど借りて見ることにしよう。