ヤマタノオロチの言うことにゃ

ヒートウェイヴ山口洋と細海魚ちゃんのライヴが来週出雲市にてある。ライヴが楽しみなのはいうまでもないが、それ以上に私自身の出雲初上陸の方が大イヴェントだ。
正確には初上陸ではなく、中学の修学旅行で広島から山口の秋芳台へ向かう時に高速を通り向けたことはある。それだけで、地に足を付けるのは初めてだ。
そんな訳で、神話関係の本を何冊か読んでいる。神話は歴史ではないが、何らかの歴史的事実は反映している。そういう部分を推論や想像で埋めていくのは、その時代独特の面白さがある。スサノオが退治したヤマタノオロチの体内から出たクナナギの剣は中国山地からの産鉄のメタファーであったか、など。
日本神話は雑然としていて、実にややこしく、全体の流れはなかなかつかみ難い。元々複数の神話を繋ぎ合わせたものだろうし、記紀の成立まで何度も、それ以降も、改変されたものであろうから、無理もない。
出雲にはやはり大和朝廷とは別の王権がかつて君臨していたのだろう。出雲大社は出雲地方の鎮定のために大和朝廷によって置かれたものであろうか。古代吉備地方の事情も似ているところがあると思う。産鉄が関係しているのだろう。
このジャンルは「皇国史観」や「逆・皇国史観」、「トンデモ説」や「偽書の世界」など危険な臭いもして、面白い。
しかし、やはり古代において、山陰も山陽も先進地域であり、土佐者から見れば、なんかすごいなあって感じ。